「走ることが好きな田中さんになって戻ってきて」-。

12位で2大会連続入賞を逃した田中希実(26=ニューバランス)に大会スペシャルアンバサダーを務める織田裕二(57)が、優しく期待のエールを送った。

TBSの中継中、スタート前に日本のファンらの大声援に笑顔で応えた田中の様子に「よく眠れたのかな。よかった」と父のような安堵(あんど)の声を漏らした。

田中は21年東京五輪で8位入賞した1500メートルは13日に予選敗退。前回の世界選手権8位入賞した5000メートルは、昨夏のパリオリンピック(五輪)で予選敗退と決して、いいイメージを持っていなかった。

苦境と向き合ってきたランナーについて、織田は「責任感が強い子」と語る。

残り約1キロで4番手付近までに浮上する見せ場もつくった田中だが、結果は12位で力尽きた。ただ、大観衆の国立のトラックを駆け抜けた26歳に織田は「いつもと違う田中さんが見られて、楽しかった。今日は何かを感じる」と変化をかみしめていた。

無観客だった東京五輪から4年。「この4年間、日本選手はみんな苦しんだと思うが、(世界陸上に)出られた選手、出られなかった選手、(努力が)報われた選手、報われなかった選手、みんな本当にすごく幸せな時間を過ごせた」。そう語った田中の言葉に織田は「走ることが大好きな田中さんになって戻ってきてほしい」と目を細めた。

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