日本は1次リーグE組の第2戦でフィンランドに98-88で勝ち、1勝1敗となった。一時は18点もの差がついた。敗色濃厚の後半に一気にまくって、劇的すぎる沖縄での大逆転勝利。歴史的な世界大会での17年ぶり白星だった。

日本の選手はたくましかった。渡辺雄太のようなNBAプレーヤーもおり、世界を意識する選手も増えた。21年の東京オリンピック(五輪)では女子が銀メダルを獲得し、世界で戦えることを示してくれた。

当然、この大きな1勝は選手の頑張りであり、日本バスケットボール協会、Bリーグなど、多くの人々が積み上げてきたものが形になった、そんな劇的な歓喜の瞬間だった。

 

そして、日本にはもう1つ、あの漫画が与えてくれたパワーがあることも忘れてはならない。

 

この勝利には、伝説であり、教科書ともいえるあの人気バスケットボール漫画の「SLAM DUNK」が、日本のバスケットボール界に与えた影響も大きいはずだ。

試合展開は、まさにあの名ゼリフ、そのままだった。

「あきらめたらそこで試合終了ですよ…?」

 

安西先生も湘北の面々も、きっと喜んでいるに違いない。

 

◆SLAM DUNK(スラムダンク) 週刊少年ジャンプに90~96年に連載されたバスケットボール漫画。作者は井上雄彦氏。神奈川県立湘北高に入学した不良少年、桜木花道が一目ぼれしたバスケット部主将・赤木の妹晴子目当てにバスケットを始め、赤木や流川、三井ら仲間とともに安西監督の下、才能を開花させていく物語。アニメ化もされ、単行本の累計発行部数は1億部を突破、さまざまな漫画賞も受賞した。「あきらめたらそこで試合終了ですよ」「バスケがしたいです」「天才ですから」「左手はそえるだけ」など名言も多数。94、95年にはアニメ映画も公開。「THE FIRST SLAM DUNK」は実に27年ぶりの映画で大ヒット。

【バスケ】日本W杯歴史的初勝利!フィンランドに第4Qで鮮やか逆転劇/詳細