バスケットボール男子ワールドカップ(W杯)で29日、1次リーグE組の日本(世界ランキング36位)は強豪オーストラリア(同3位)と激突する。27日のフィンランド戦で歴史的勝利を収めた日本は通算1勝1敗。同日のドイツ戦で星を落としたオーストラリアも同じ勝敗で並ぶ。この試合で勝ったほうが2次リーグに進み、敗れたチームは17~32位を決める順位決定戦に回る。

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東京五輪(オリンピック)銅メダルのオーストラリアはオセアニアの強豪。愛称は「ブーマーズ」で、オスのカンガルーを意味する。

今大会に登録された12人中、NBAプレーヤーは9人にのぼる。日本は昨年、オーストラリアと公式戦で3度対戦したがすべて敗戦。その相手に司令塔のパティ・ミルズ(ホークス)や若手有望株のジュシュ・ギディー(サンダー)らNBA組が加わり、戦力は一層アップした。Bリーグの島根スサノオマジックでプレーするニック・ケイは、日本選手の特徴を熟知する。

身長2メートルを超えるプレーヤーが8人。12人の平均身長は2メートルちょうどで、日本を8センチ上回る。

フィンランド戦で活躍した河村勇輝は28日、オーストラリアについて「コートに出る全員が得点できるチーム」と層の厚さやレベルの高さに言及。そのうえで、「個々での戦いでは厳しくなってしまうが、組織になれば日本は勝てると信じている。5対5で戦い抜きたい」。大会優勝候補を前に、全員バスケで対抗する。

◆日本、オーストラリアとも1次リーグ通算1勝1敗。直接対決となる第3戦で勝ったチームが2次リーグに進出し、敗れたほうは17~32位を決める順位決定戦に回る。2次リーグでは同じ沖縄会場で行われるF組の上位2チームと、順位決定戦はF組下位2チームといずれも2試合を行う。1次リーグの成績は2次リーグや順位決定戦でも引き継がれる。17~32位の順位は<1>勝敗<2>得失点差<3>総得点<4>世界ランキングによって決定する。

◆パリ五輪への道 このW杯でアジア最上位になればパリ切符を獲得する。逃した場合は、<1>出場権獲得8チームを除く上位16チーム<2>それ以外のチームから、アジアにオセアニアを加えた枠内で最上位に入れば、五輪最終予選へと進む。今大会で各組3位以下による順位決定戦に回った場合も、アジア+オセアニア枠内で序列を決めるため、重要な試合となる可能性がある。

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