千葉すず

女子4×200メートル決勝でアンカー千葉すず(右)はゴール後に仲間の手を借りてプールサイドへ上がる=1996年7月25日
女子4×200メートル決勝でアンカー千葉すず(右)はゴール後に仲間の手を借りてプールサイドへ上がる=1996年7月25日

「楽しんで」の言葉は、今となってはアスリートから発せられるごくノーマルなワードとして定着している。しかし22年前は「死闘を繰り広げるスポーツには不似合いな言葉」だった。それもアトランタ五輪代表の二十歳の女子選手から出たとあっては「物議を醸す」結果にもなってしまった。発したのは競泳の千葉すず。94年、女王エバンスを育てたコーチから「泳がされる」から「楽しく泳ぐ」への思考転換を学んだ。前回大会同様メダルを期待されたことにも抵抗があった。結果、メダルには届かず、競技後のテレビインタビューで「オリンピックは楽しむつもりで出たんで」と答えている。「参加することに意義がある」から「参加するならメダルをとれ」?

(^o^)

<アトランタ五輪・1996年7月21日掲載>