オリンピックの自転車トラック競技に日本人で初めて挑んだ加藤忠(かとう・ただし)氏が17日に亡くなっていたことが19日分かった。享年85。

日本が初めて五輪自転車に選手派遣した52年ヘルシンキ大会で3種目に出場。1キロタイムトライアル26位、4キロ団体追い抜き19位、個人ロードレースは途中棄権だった。53年3月に競輪選手に転向し、92年に57歳で引退。長男で競輪選手になった浩利さん(引退)ら後進の指導にも尽力した。引退後は地元静岡で過ごしていた。競輪選手会静岡支部の黒田直記支部長は「昨年末に五輪企画のテレビ収録で、静岡競輪場でお会いしました。レース中継を見て喜んでいただいた。東京五輪の前に亡くなられ残念です」としのんだ。