女子オムニアムで、梶原悠未(24=筑波大大学院)が銀メダルを獲得した。

自転車で日本女子が表彰台に立つのは初めて。20年世界選手権優勝に続く偉業を達成した。

第1種目のスクラッチで2位発進、第3種目のエリミネーションではライバルが脱落する中で2位を確保した。総合2位で迎えた最後の第4種目ポイントレースは2ポイントしか獲得できなかったが、2位を守った。「メダルを取れてとてもうれしいです。声援が背中を押してくれました。練習の成果がつながったと思う。でも、優勝を目標にここまで取り組んできたので、すごく悔しい」と涙を流した。

ポイントレース残り9周で落車するアクシデントに見舞われた。すぐにレースに復帰し「リセットできたので最後は運が味方してくれた。ここまでたくさんの人が支えてくれて、一番近くで母が毎日、練習から生活までサポートしてくれて一緒に頑張ってきたので、まずはメダルを取れて良かった」と感謝した。

梶原は、筑波大坂戸高に進学するため「まずは全国で1番になれる競技を」と、自転車競技を始めた。ジュニア時代は世界の頂点に立てなかったが、20年ドイツ・ベルリンの世界選手権では日本女子初の世界女王に輝き、一躍メダル候補となっていた。

コロナ禍で国内にも敵無しだったが、外国人選手を想定してのバイク練習や、男子のロードレースにも参戦し、脚力を磨いてきた。

◆梶原悠未(かじはら・ゆうみ)1997年(平9)4月10日生まれ、埼玉県和光市出身。筑波大大学院在学中。高校から自転車を始め、17年W杯第3戦(カナダ・ミルトン)で初の金メダルを獲得。20年世界選手権女子オムニアムを制し、日本女子初の世界女王となった。155センチ、59キロ。血液型O。