上田桃子(34)が、メジャーでの自己最高となる6位に入った。4バーディー、ボギーなしの67で回り、通算1オーバー、285。2番から3連続、さらに8番でもバーディーを奪い、前半だけでスコアを4つ伸ばした。後半はバーディーパットがことごとく決まらず全てパーだったが、それでも19位からスタートして順位を大きく上げ、08年全英女子オープンの7位を上回った。

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豪雨で被災した故郷・熊本への思いを胸に、上田が猛チャージをかけた。2番パー4で最初のバーディーを奪うと、3番パー4もバーディーとした。4番パー5では、5メートルのバーディーパットを沈めて3連続バーディーとした。

5番パー3もティーショットを10メートルにつけたが、4連続バーディーとはならなかった。それでも勢いは止まらなかった。小さなグリーンの周辺に、5つのポットバンカーが配置され「郵便切手」の愛称を持つ名物の8番パー3でもバーディー。ティーショットを2メートルにつけていた。この時点で4位まで浮上した。

後半に期待は高まった。ショットは安定していた。だが、9番以降、いい位置につけながらバーディーパットが決まらず。16番パー5、残り約100ヤードからの第3打をピンまで3メートルにつけたが、パットは入らず。続く17番パー3でもティーショットを3メートルにつけたが、ここも外れる。一瞬、しゃがみ込んで悔しがった。それでも、熊本に勇気を届けると誓った大舞台で、健在ぶりを見せつけた。上田は言う。

「熊本の人に伝わっているといいなと思う。昨日もインスタで熊本の人からコメントがあってすごくうれしかった。自分が頑張って、熊本人、がんばるぞ!というのを届けたいと思ったけど、逆に自分のほうががんばれと応援されたので、ありがたかった」

10度目の出場となった全英でメジャー自己最高位。「すごくタフな4日間だった」。さえ渡ったショットについて、「逃げずにできた部分、まだやりきれなかった部分と両方ある。後半はユーティリティーとか使う長いのでなかなかびたっとつくチャンスが少なかった。それでも球をねじらずに抑えながらコントロールできていた。そこは正直こっちにきてから身につけられた技術」と胸を張った。

ANAインスピレーション、全米女子オープン、全米女子プロの米メジャー出場は13年が最後。だが、今大会の上位進出で、その思いも強まった。

「チャンスがあればやりたいと思う。米ツアーは6年やって出るだけでは意味がないと思っている。行くからには良いところで戦えると自信を持ったときには行きたい」

コロナ禍、豪雨被災と苦難に見舞われる2020年。カベにぶつかっても立ち上がる34歳の上田が、自らのプレーする姿で熊本のみならず、日本全国へ大きな勇気を与えた。