<高校総体:なぎなた>◇19日◇秋田・大仙市ふれあい体育館

 なぎなたは団体を汎愛(大阪)が、個人は熊本西・春山さくら(2年)が制した。7月28日に開幕した大会は今日20日に閉幕する。

 牛若丸のように舞い、弁慶のような力強さで打ち込んだ。花火の街の秋田・大曲で行われ、27日開催の花火大会より一足先に火花を散らしたなぎなた個人決勝。まず面で1本奪った熊本西・春山は汎愛・林田葉のすねへの攻撃をジャンプでひらりとかわすと、こん身の一撃を相手の面に打ち込んだ。念願の初優勝を決めた。

 小1の時、熊本武道館なぎなた教室を見学したのがきっかけで競技を始めた。中学時代にはジュニア五輪を2連覇。昨年は1年生ながら優勝が期待されたが、準々決勝で涙をのんでいた。「去年は勝ちたい思いが強すぎて空回りした。初心に帰って、下からはい上がる。今年は気持ちで負けない」と、今大会に臨んでいた。

 なぎなたの魅力は「稽古した分だけ結果が出ること」と言う。連日平均5時間の稽古で技術を磨き自信をつけた。

 団体戦では決定戦で林田葉に敗れ2冠はならなかったが「大事な場面でも1本取れる、勝てる選手になりたい。来年こそは団体でも優勝したい」と誓った。【松屋圭祐】