慶大ラグビーを日本一に導いた上田昭夫(うえだ・あきお)氏が23日、帰らぬ人となった。慶大、日本代表でSHとして活躍し、引退後もラグビー界の発展に尽力してきたが午前7時39分、代謝性疾患の難病アミロイドーシスのため都内の自宅で死去。62歳だった。

 長田渚左さん(ノンフィクション作家)のコメント 90年代にフジテレビの「スーパータイム」で、2人でスポーツコーナーを担当していました。よく取材もご一緒しました。ラグビーの話題になると話が止まらず、面白さや勝負のあやを分かりやすく解説してくれました。おかげで私もすっかりラグビーファンになりました。

 実は86年1月に上田さんが慶大を率いて日本一になった試合を私は取材しています。コメントの歯切れがよく、要点を明快に説明してくれました。キャスター向きだと思っていたら、その後、フジテレビに転職してキャスターになられました。頭の回転が速く、しゃべりのセンスもあったので、それほど苦労しなかったのではないでしょうか。

 10年12月に上田さんがプロデュースした「スポーツの魅力を面白く科学する!」というイベントをお手伝いさせていただきました。会場の東京ビッグサイトは3日間、大勢の人で埋まりました。彼の人脈の広さと、スポーツへの強い愛情を感じました。19年ラグビーW杯の日本開催が決まり、上田さんの活躍を楽しみにしていましたので、本当に残念でなりません。