全国高校ラグビー大会は11日、大阪・花園ラグビー場で、2大会前と同じ顔合わせの東海大仰星(大阪第1)-桐蔭学園(神奈川)による決勝戦を行う。

 2大会ぶり4度目の優勝を狙う東海大仰星は10日、大阪・枚方市の同校グラウンドで最後の練習を行ったが、たっぷり3時間以上、大一番前日と思えぬハードな内容だった。

 花園メンバー25人によるラインアウト、モール等の確認はもちろんだが、本格的なディフェンス練習などはメンバー外はもちろん、中等部の部員約50人も加わり、160人以上にふくれ上がった。午後2時から始まった練習が終わったのは同5時20分。日は暮れ、グラウンドは照明に照らされていた。

 花園の決勝前日と思えぬ参加人数とハードな内容。湯浅大地監督(34)は「特別なことはせず、いつも通りにやりたかった」と理由を説明した。2大会前の決勝前日はこの日より断然軽めのメニュー、時間だった。今大会から準々決勝以降は中1日でなく中3日になったこともある。「今回は前々日、前日とも体をケアできましたし…。コンディショニングを考えたら、指導者としては失格。それでも、やり残しだけは絶対にしたくなかったので」と話した。

 フランカー真野泰地主将(3年)は最後のあいさつで感極まって涙を流した。「絶対に泣かんとこうと思ったんですが、出てしまいました」。桐蔭学園との決勝に向けては「1年間やってきた、いろいろなこと、全てを出したい」。準決勝の東福岡戦はエリアを稼ぐキックをほぼ使わず、自陣からでもボールを回す継続ラグビーに徹した。「今度はまた違うゲームプランになると思います」と話し、多彩な攻撃オプション、キックでエリアを稼ぐ戦術などの導入もにおわせた。