今季のジュニアグランプリ(GP)ファイナル出場を決めている坂本花織(16=神戸ク)が66・25点で首位に立った。同じくジュニアGPファイナルに進む本田真凜、紀平梨花を抑えて堂々の1位。国際スケート連盟非公認大会ながら自己最高得点がスクリーンに映し出されると、いつもの“花織スマイル”がはじけた。会見では「自己ベストを更新できてうれしい。ジャンプとかスピンだけじゃなく、ステップでも表現できたのが良かった」と振り返った。

 出場32選手の大トリでも、持ち前のパワフルな滑りを披露した。冒頭の3回転ループをきっちりと着氷し、以降もノーミスで観衆を魅了。そんな坂本もリンクを離れれば、無邪気な16歳の顔に戻った。会見では「体が重かったので、体を軽くして滑りました」。「どうやって軽くしましたか?」。「……。動いたり…。動いたりしました」。愛嬌(あいきょう)に満ちあふれた受け答えで、周囲に笑いも運んだ。

 29日には前回の近畿選手権で、体力不足により終盤失速したフリーが待つ。「練習を追い込んできたので、今回はやりきれると思います!」。注目を受ける本田と紀平に負けじと、坂本も頂点を狙う。