リオデジャネイロ五輪柔道男子100キロ級銅メダルの羽賀龍之介(26=旭化成)が、スピードスケート長野五輪金メダルの清水宏保氏(43)から「一発勝負の心得」を説かれた。6日、札幌市内で練習を公開。知人を介して知り合い、3年連続3回目の「特別講義」は、「これからのトレーニング方法の新しいベースになる」と実り多かった。

 スキー場で登坂走をした際、清水氏から「3本でいいから120%の力でやろう」と提案された。「10本を80%でやるのが当たり前だった」と目からうろこ。一発勝負のスピードスケートならではのやり方に大いに感化された。例えば五輪の決勝。勝負時に力を出せるか、それを考えさせられた。

 2連覇がかかる世界選手権(8~9月、ブダペスト)を控え、優勝した先週のグランプリ・フフホト大会(中国)では課題も感じた。ルール変更で試合時間が5分から4分になり、「外国勢は最初の1分が濃い。自分もトップスピードに入らないと」。ここぞで力を出す重要性を痛感したからこそ、清水流が今後の指針になりそうだ。