日本ハンドボール協会は9日、東京都内で開いた臨時理事会後に記者会見を開き、日本スポーツ振興センター(JSC)の助成金事業で不適切な会計処理があったとして、同日付で会計責任者だった事務局長の契約を打ち切ったことを明らかにした。事実上の解任となり、7期務めた渡辺佳英会長と、元日本代表の蒲生晴明副会長兼専務理事も「事案を重く受け止める」として辞任した。

 渡辺会長が6月の評議員会で一部幹部らの組織運営に問題があったとして緊急の解任動議を提出したことを受け、弁護士ら外部メンバーによる第三者委員会が調査していた。この日報告された調査結果により、不適切な会計処理が認められた。協会は事案の詳細について「関係機関への報告が終わっていない」として明らかにしなかった。

 今後は多田博副会長が会長代行を務め、9月中に評議員会を開いて次期役員を選考し、新理事会を発足させる予定。