バスケットボール男子日本代表は7日、都内で行われた第10次強化合宿を公開した。W杯アジア地区1次予選の開幕を目前に控え、富樫勇樹(24=千葉ジェッツ)ら代表候補選手15人が参加した。

 24日に行われるW杯アジア地区1次予選第1戦は、世界ランキング30位で15年アジア選手権優勝経験も持つフィリピンと対戦する。日本は同50位で、14年間フィリピンには勝ったことがない。7月に就任し公式戦2大会目の指揮となるフリオ・ラマス監督(53)は「日本の弱点はリバウンド。5人全員でリバウンドを取りに行くことが、日本人流バスケのヒントになる。今はまだ進化の途中」と明かした。

 同監督は日本のバスケットボールの底上げにも力を入れる。10月30日~11月1日に行われた第9次合宿には、史上最年少で代表候補入りした田中力(15=神奈川・坂本中)も招集した。「田中にプロの標準レベルを見せてあげたかったのと、彼を間近で知りたかった。5年後に世界ランキング40位を目指したいので、そのためにも呼んだ」と今後も見据える。

 司令塔の富樫は「14年間勝っていない相手なので、チャレンジする立場。失うものは何もない。フィリピンは攻撃陣の爆発力があるチームなので、しっかりと対策したい」と意気込んだ。

 篠山竜青(29=川崎ブレイブサンダース)は、足の違和感から大事を取って欠席した。田中大貴(26=アルバルク東京)らも含め計4人が、第10次合宿の参加を見送っている。13日からの第11次合宿、20日からの大会直前合宿を経て、試合前日の23日には代表メンバー12人が確定する見通し。

 今回のW杯予選を勝ち抜き、2019年のW杯(中国)で好成績を収めることが、20年東京五輪出場への第1歩となる。男子代表は、1976年のモントリオール大会を最後に五輪から遠ざかっている。東京五輪の開催国枠での出場は確定していないため、日本のバスケットボールの強化が東京五輪への必須条件となっている。