女子でショートプログラム(SP)4位の三原舞依がフリー137・55点の合計202・12点で4位となり、上位6人が進むGPファイナル(12月7日開幕、名古屋)出場を逃した。213・80点で優勝したザギトワ(ロシア)ら5人がすでにファイナル進出決定。今回の結果を受けて樋口新葉(16=東京・日本橋女学館高)は6番手となり、日本女子が17季ぶりにファイナル進出を逃すピンチに陥った。

 得意のフリーで三原は懸命に追い上げた。ジャンプは全て加点を導き、最高評価レベル4のステップで会場の手拍子も誘った。だがライバルたちの背中は遠く「去年の自分だったら喜んでいたけれど(合計)210点を超えるのは必須」とSPの出遅れを悔やんだ。

 18年平昌五輪のメダルを目指す日本女子にも暗いニュースとなった。今大会の3位以内を含む5人がGPファイナル出場を決め、ロシア杯3位、中国杯2位で24点の樋口が6番手と崖っぷち。24日開幕の第6戦スケートアメリカ(レークプラシッド)で現在11点のワグナー(米国)かツルスカヤ(ロシア)が優勝すれば、16季連続でつないだファイナル出場が途絶えてしまう危機だ。

 12月下旬の全日本選手権で2枠の平昌五輪代表入りがかかる。三原は「試合前は点数や順位は考えないけれど、全日本選手権や五輪で戦うためには点数が必要」と意識の変化を口にした。肌で感じた厳しさを生かしていく戦いが始まる。【松本航】