新潟アルビレックスBBは栃木ブレックスに80-99で完敗。前節富山戦に続く2カード連続の2連敗を喫し、今季2度目の4連敗となって年内の試合を終えた。12月に入って6試合目の90点台の失点と、守備の崩壊が止まらない。スモールフォワード(SF)遥天翼(29)ポイントガード(PG)畠山俊樹(26)の主力2人をケガで欠く苦しい台所事情も影響した。リーグ戦は中断期間に入り、新潟の次節(来年1月20、21日)はアウェーの名古屋戦(愛知・パークアリーナ小牧)。新年初の公式戦は全日本選手権準々決勝の三河戦(同1月4日・さいたまスーパーアリーナ)が控えている。

 今季最多5005人の観衆の前で、新潟は惨敗を喫した。「試合内容の前に戦う姿勢の問題。相手に勝つという気持ちがあまりにも薄い」。庄司和広監督(43)は、怒りを抑えて言った。

 ターンオーバーは15を数え、そこから18失点。攻撃面は栃木の29アシストに対し、約半分の15。ボールを動かし切れず、ミスから失点する悪循環に陥った。「いい流れの時間帯はあったが継続できない。同じことを繰り返して、やられている」。司令塔のPG五十嵐圭(37)は嘆いた。

 試合の立ち上がりは新潟のペースだった。ルーキーのシューティングガード(SG)今村佳太(21)が開始1分4秒でオフェンスリバウンドから先制のシュート。2-3の開始1分47秒では3点シュートを成功。「昨日(29日)はシュートを打てなかった。今日は積極的にいこうと思った」。若手が勢いをつけた。ただ、それも第1クオーター(Q)の終盤まで。残り1分35秒で18-19と逆転されると一気に点差を広げられる。第2Q以後、リードを奪う展開は訪れなかった。

 前節富山戦(23、24日)の直前にPG畠山が故障で離脱。栃木戦前日の28日の練習ではSF遥が負傷。栃木戦はベンチ登録から外れた。そのしわ寄せが来た。五十嵐が2試合とも35分間以上出場するなど、個々の負担は増した。攻撃のオプションも減った。五十嵐のドライブからと、センター(C)ダバンテ・ガードナー(26)を起点にした形に絞られた。

 新潟の順位は中地区5位。2位から5位までが3ゲーム差の中と、混戦が続く。パワーフォワード(PF)鵜沢潤(36)は言う。「自分たちの目標はチャンピオンシップ進出。ここで引き離されてはだめ。苦しいときこそ、まとまらなければ」。新年、反転攻勢を仕掛ける。【斎藤慎一郎】