世界反ドーピング機関(WADA)は28日、ドーピング検査で採取した選手の尿や血液を保管する新型の検体ボトルについて、ドイツ・ケルンの公認検査所から手で開封できる可能性があると指摘され、調査に乗り出したと発表した。WADAは「ドーピング検査の信頼性を維持するため、必要な措置を取る」としている。2月の平昌冬季五輪(ピョンチャンオリンピック)でこの検体ボトルが使用予定かどうかは明らかにしていない。

 ロシアの国ぐるみのドーピング問題では、検体ボトルを巧妙にこじ開けての尿検体すり替えが発覚した。

 WADAによると、問題となっている検体ボトルは、ロシアの不正が明らかになった後の昨年9月にスイスのメーカーによって導入された。調査を依頼されたメーカー側はテストの結果、開封できなかったとしている。