女子ユースB(2003、04年生まれ)の谷井菜月(14=奈良県連盟)が、決勝ではただ1人完登(かんとう)し、初優勝した。決勝のトップホールド(突起物)を両手でつかむと、左手を挙げて喜びを表現。「国内大会で初めて優勝して、素直にうれしいです」とにっこりと笑った。

 24、25日に行われた予選を2本とも女子選手で唯一完登して迎えた決勝の舞台。「首位で通過したこともあって、完登できるかどうか不安ですごく緊張した。自分に『できる』と言い聞かせて臨みました」と完登してつかんだ優勝に表情をゆるませた。

 この優勝で、世界ユース選手権リード競技の出場権も獲得。「目標は世界ユースで金メダルを取ること。東京五輪にも出たい」と意気込んだ。東京五輪ではリード、ボルダリング、スピードの3種目の複合で争われる。スピードの自己ベストは11秒92で、現在の国内ランキングは3位。「今年中に10秒を切りたい。そのためにも、パワーを付けたい」。14歳は貪欲に頂点を目指し続ける。