競泳の日本選手権が3日から6日間、東京辰巳国際水泳場で開催されます。

 私が注目するのは今井月選手(17=豊川高)と池江璃花子選手(17=ルネサンス亀戸)です。ともに高校3年になったばかりと伸び盛りの年齢で、積極的にタイムを狙ってくると思います。

 今井選手は200メートル個人メドレー(6日決勝)で期待がかかります。3月30日のジュニアオリンピック(短水路)では日本記録に100分の3秒と迫る好記録で優勝しました。平泳ぎでも有力ですが、この種目は昨年の世界選手権で5位に入った実績もあります。最大のライバルは、昨年の日本選手権で大ブレークした大橋悠依選手(22=イトマン東進)です。2人が競っていくことでより日本のレベルが上がっていくのではないでしょうか。

 池江選手は体が大きくなった印象です。現時点で良い材料しか見つかりません。特に「今年はしっかりやりたい」と話していたのが、100メートルバタフライ(4日決勝)です。この種目は16年リオ五輪から自己ベストの更新がありません。出場するレースはすべて日本新での優勝を狙っていると思いますが、まずは2日目の夜に注目です。

 今年の日本選手権は8月のパンパシフィック選手権とアジア大会の代表選考会を兼ねています。パンパシは16年ぶりの日本開催で、しかも東京で行われます。2020年の雰囲気を少し味わえるのではないでしょうか。

 今井、池江選手は19歳で東京オリンピックを迎えます。本人たちも選手としてとてもいい時期に当たると意識しているようです。

 2人を筆頭に、若手選手がどれだけ大会を引っ張れるか。期待しています。

(伊藤華英=北京、ロンドン五輪代表)