<競泳:パンパシフィック選手権>◇第2日◇10日◇東京辰巳国際水泳場◇男子200メートルバタフライ決勝

 男子200メートルバタフライで瀬戸大也(24=ANA)が、1分54秒34で大会連覇を果たした。予選を1分55秒57の全体3位で通過。決勝では自己ベスト1分54秒03に0秒31差に迫るタイムで勝利した。昨年世界選手権銅メダルの力を発揮した。02年横浜大会で「レジェンド」北島康介氏に憧れた少年が、自国開催Vで「競泳ニッポン」を担う次世代にバトンをつないだ。

 男子200メートルバタフライの瀬戸は、金メダルだけを狙ったレースだった。最初の50メートルを25秒27で入り、その後の150メートルまで冷静にレースを展開できた。前日の400メートル個人メドレーではケイリシュに向かっていく積極的なレースを展開し最後に失速したが、今日は力を温存できたことで最後も上げられ金メダルに届いた。ここは外せないという思いが感じられたが、いろんなレースをすることで強化につながっている。

 20年東京オリンピック(五輪)に向けて、今後はスピードをつけてほしい。メドレーでは十分なスピードはついているが、単種目ではもっとスピードが求められていく。100メートル通過が54秒63だったが、これを53秒台で入れるようになってほしい。五輪では1分52秒台の争いになってくるので、50メートルずつ0秒5縮めていけば届く計算になる。簡単ではないが、そうなれば五輪でもメダルが見えてくる。(日刊スポーツ評論家)