ワンツーフィニッシュでメダルラッシュ-。20年東京オリンピック(五輪)・パラリンピック組織委員会は12日、午前決勝となる五輪競泳競技の日程を発表。最初の決勝種目は16年リオデジャネイロ五輪と同じ男子400メートル個人メドレーになった。連覇を目指す萩野公介(24=ブリヂストン)とリオ銅の瀬戸大也(24=ANA)が高いレベルで激突。リオでダブル表彰台に立った2人が、東京でも「チームJAPAN」に勢いをつける。

萩野VS瀬戸、日本競泳陣を引っ張る2人が、東京でもチームの先陣を切る。競泳初日の25日、予選が最初に行われ、翌26日の決勝は10時30分の開始直後に決勝。同い年のライバルが頂点をかけて競い合う。

リオ五輪も最初のレースで2人が激突した。負傷明けの萩野が日本新記録で日本選手団第1号の金メダルに輝き、瀬戸が銅。競泳で60年ぶりのダブル表彰台に、日本チームが勢いづいた。金2個を含むメダル7個の活躍は他の競技も刺激し、日本チームは過去最多の41個のメダルを獲得。今回は柔道など25日に決勝が行われる競技で金メダルが出る可能性はあるが、金をかけた日本選手同士の争いが注目されるのは間違いない。

午前決勝に不安はない。7月に決まった時、萩野は「自分にとっては好都合」と言い切り、瀬戸も「リオでも午前中から体は動いていた」と自信を見せた。種目数も増えた今大会は日程もリオから2日増えて10日間とし、種目順も入れ替えて同種目が最終日になる案もあった。しかし、会場の都合で9日間開催になり、種目順も変わらず。だからこそ、勢いをつけるために2人への期待は大きい。

午前決勝の理由を組織委の室伏広治スポーツディレクターは「全体のバランスを考えた」と説明した。実際には米テレビ局の意向が強いが、確かに夜の決勝で柔道など他競技とかぶらない方が応援はしやすい。萩野と瀬戸を皮切りに、大会期間中は一日中メダルラッシュに沸くことになる。【荻島弘一】