昨季王者のアルバルク東京が、サンロッカーズ渋谷との「東京対決」に勝利した。ザック・バランスキー(25)の第4Q(クオーター)残り2・2秒でのシュートで逆転勝利をつかみ取った。

第3Qまで渋谷優勢の試合展開が続き、「1本ずつ落ち着いていこう」とA東京ファイブが気を引き締めて迎えた第4Q。最大10点差を離されるもじりじりと追い上げ、58-61と3点差に詰め寄った残り6・5秒。今季新加入のミルコ・ビエリツァ(34)が3本のフリースローを獲得し、2本目までを確実に入れ60-61の1点差とする。3本目は外したものの、バランスキーが機敏に反応してオフェンスリバウンドを取り、残り2・2秒でゴール左横からジャンプショットを決めて逆転に成功。勝利を決定づけたビックショットとなった。

バランスキーは「第2Qも第3Qも最後のシュートを託されて僕が打ったけど外していた。最後ミルコの(フリースローの)リバウンドを取って、最後もああいう形でボールが来たので絶対に決めてやろうと思った」と笑顔で胸を張った。チームとしてはフリースローを3本とも決めて同点にし、延長戦に持ち込む作戦だったという。バランスキーが臨機応変に対応してシュートに持ち込んで勝利をつかみ取った。

ルカ・パビチェビッチ監督(50)もバランスキーの好プレーに「ビッグプレーだった。高度の高いことを良くやってくれた」とたたえた。エース田中大貴(27)、司令塔・小島元基(24)をけがで欠く中での勝利に「最後まであきらめずに粘りきって、遂行力を信じてぶれずにプレーした結果。35分間は流れが悪かったけれど、最後の5分は自分たちのバスケットができた」とうなずいた。

先発した馬場雄大(23)は「出だしはいつもなら決められるシュートが決めきれなくておかしいな、と思ったものがディフェンスにも影響してしまった。でも、最後の最後まであきらめなければ何があるか分からないし、40分間戦う大切さを学んだ」と笑顔も見せた。