4年ぶりに現役復帰した高橋大輔(32=関大KFSC)が5大会ぶりの出場で今季最高の88・52点を記録し、2位発進となった。首位は102・06点の宇野昌磨(21=トヨタ自動車)。

高橋が日本最高峰の舞台に戻ってきた。この日一番の大歓声に出迎えられると「久しぶりにすごく観客の方が近く、大勢の人の前で試合をする。本当にこれだけたくさんの方が応援してくださって、とてもうれしかった」と喜びがあふれ出た。

冒頭のトリプルアクセル(3回転半)は着氷で耐え、フリップ-トーループの連続3回転、3回転ルッツとジャンプを全て成功。演技構成点は5項目中3項目で10点満点の9点台をたたき出し、5項目の合計でもトップの宇野まで0・11点差(宇野45・25点、高橋45・14点)に迫った。「ステップ、スピン…。プログラム全体として、ジャンプは抜きにして、今シーズンで一番良かった」。7月の現役復帰表明時に掲げたフリー最終組入り(SP上位6人)の目標も果たした。

24日のフリーでは今大会の予選会だった近畿、西日本選手では組み込まなかった4回転トーループを導入予定。汗をぬぐいながら「(4回転を)今のところやりたい気持ち。疲れ、調子、チャレンジできる精神力を持っているかを踏まえて、4回転をやる、やらないを決めたい」と力強く言い切った。高橋の向上心は、止まるところを知らない。