柔道の17年世界選手権男子100キロ級金メダルのウルフ・アロン(22=了徳寺学園職)が16日、柔道に専念するため3月末で東海大大学院を休学する意向を示した。

東京・多摩市の国士舘大での代表合宿に参加。昨年4月から在籍する同大学院について、20年東京五輪を見据える上で「時期的に柔道が大事な年なので1本に絞って、4月から1度休学しようと考えている。試合するに当たって、全ての時間は自分に主導権がほしい」と理由を説明した。体育学研究科で一般学生と自身の心拍数の比較をテーマに研究していた。約1年半、休学して東京五輪後に復学の予定という。

昨年1月に左膝を手術した。2連覇を目指した同9月の世界選手権は代表選考会を欠場したが、実績で選出された。けがの再発の不安や体力も完全に戻ってなく、精彩を欠いて5位に終わった。同11月のグランドスラム(GS)大阪大会では復活優勝して、意地を示した。

今年は、4日から母校の千葉・東海大浦安高で稽古を始めた。「自分が最も成長できた場所で、『初心に戻る』という意味でも気持ち新たに稽古した」。19年初戦のGSパリ大会(2月9~10日)に向けて「状態はGS大阪より良い。柔道技術をもう少し上げて、勝負の年に臨みたい」と気合を入れた。