女子ソフトボール日本代表「SOFT JAPAN」が27日、オーストラリアでの海外合宿に向かうため、羽田空港を出発した。

上野由岐子、山田恵里という北京五輪で金メダルを獲得した2人が不参加のため、今回主将としてチームをけん引する山本優(30=ビックカメラ高崎)は「1カ月間ほぼ毎日のように試合を組んでもらった。しっかり練習します」と意気込みを語った。

東京五輪では北京五輪以来12年ぶりの開催となるソフトボール。山本をはじめほとんどの選手が初の五輪を迎える。昨年は世界選手権決勝でライバル米国に敗れた。山本は「もっと技術面や気持ちの面で向上したいと思ってみんな合宿に来ていると思う」と敗戦を生かしチームのレベルアップを期待する。宇津木麗華ヘッドコーチ(55)も「若い選手が必死になって力をつけて欲しい」と金メダルへ向け選手を鼓舞した。

所属先のビックカメラ高崎のチームメートでもある上野には普段から五輪の経験などアドバイスをもらっているという。山本は「すべてにおいて安定している。いつも頼ってしまっているので(2人のいない)今回の合宿は2人がいない分、自分たちが乗り切る力をつけるいいチャンスだと思う」と話す。

1年の3分の1ほど合宿を行っている「SOFT JAPAN」。それ以外は所属チームでリーグ戦を行うなどほとんど休みなく一年中活動する。30歳を迎えた山本も「もともと体は強い方。体力・技術と気持ちのバランスが良くなってきた。やることはまだまだたくさんある。時間が足らないくらいです」と笑顔を見せた。

金メダルに向け重要になる19年最初の海外遠征。ソフトボール漬けの日々を重ね、来月末にはレジェンド2人に近づくような成長した姿で日本に帰ってくる。