【ブダペスト=三須一紀】混合ダブルスの吉村真晴(25=名古屋ダイハツ)石川佳純(26=全農)組がメダルを確定させた。スロバキア組を4-2で下し、準決勝に進出。15年銀、17年金に続き、3大会連続のメダルを決めた。

試合後、石川は「苦しいときこそ声を掛け合って、コンビネーションを大事にした。同じペアでメダルを取れることは、うれしいこと」と喜んだ。

張本智和が右手薬指のけんしょう炎で同種目へのエントリーを取りやめ、今月9日、急きょ参戦が決まった吉村は「1回は代表を外れていた。こういうチャンスをくれた日本協会に、とにかく結果を出したいと思っていた」と涙した。

短期間での調整に苦労した。五輪、世界選手権を経験してきた吉村は、自分なりの調整法を持っている。しかし、今回はそれができなかった。通常なら大会前により多く食べて体重を増やし、事前合宿、本番と臨んでいくが、今回はそれができず「体重が(理想に)戻っていない」という。

さらに気持ちの持って行き方も、難しかった。その苦しさを乗り越え、メダル確定。「ここまで勝てているのは石川さんの安定感。本当に感謝している」と相棒をたたえ、次戦へ向け「2年前と同じ景色が見たい」と金メダルを強く意識した。