2020年東京オリンピック(五輪)チケット入手に向けて大会組織委員会は29日、3つの「お願い」をした。史上最大のチケット販売に向け、組織委は「偽メール」「詐欺」への注意を喚起し、購入のためのカードの限度額増額を求めた。

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ITジャーナリスト三上洋氏(53)は、組織委の「偽メール」や「詐欺」への対策を「画期的」と評価した。特に「抽選結果メールにURLを貼り付けない」というのは有効な手段だという。「通常はURLから偽サイトに誘導するのがほとんど。本家がURLを貼り付けないことで、詐欺の判別がしやすくなる」と言う。

すでに五輪チケット詐欺は発生している。本家サイトとそっくりな偽サイトや、電話でチケットを売りつけるケースも。その場合は「各地域割り当て」「転売」「関係者専用チケット」を誘い文句に、高額な料金をだましとるという。「組織委員会が『電話はしない』と言っているので、電話での勧誘は100%アウト。五輪チケットは転売すると違法になるし、これもあり得ません。五輪は犯人にとって一番の稼ぎ時だけに、巧妙なものにはくれぐれも気をつけて下さい」と注意喚起した。