バレーボール女子の04年アテネ、08年北京五輪日本代表で「プリンセス・メグ」の愛称で人気を集めた栗原恵さん(34)が10日、都内で引退会見を開いた。5月31日付でJTを退団し、今月4日に自らのブログで同日付の現役引退を表明していた。

黒のパンツスーツ姿で登壇した栗原さんは、ときどき目元に涙をにじませながらも笑顔でファンや関係者に感謝の思いを語った。「小4からバレーボールを始めて25年。こんな華やかなバレー人生を歩ませていただけたのは、応援していただいたみなさんのおかげです。本当にありがとうございました」。

今後については未定としながら「ビーチバレーでプレーすることはないです。指導者も自分の中では現実的ではありません」。ただ、何らかの形でバレーボール、スポーツ界に関わっていきたい意向を明かした。10代に「メグカナ」として一世を風靡(ふうび)した大山加奈さん(10年に現役引退)からはインスタグラムを通じて連絡を受け、「カナ、ありがとう」と伝えたという。

2度出場した五輪については「悔しい思いしか残っていません」とし、「ロンドン五輪の選考からもれたときは悔しかったですが、プレッシャーから解放されてバレーの楽しさを実感できるようになりました」と振り返った。来年の東京五輪へ向けて強化中の日本代表の後輩たちへは「必要以上にプレッシャーがかかって大変だと思いますが、1ファンとして応援しています」とエールを送った。

◆栗原恵(くりはら・めぐみ)1984年(昭59)7月31日、広島県能美町(現江田島市)生まれ。鹿川小4年時に父親がコーチをしていたクラブチームでバレーボールを始める。能美中2年の6月に兵庫県姫路市立大津中に転校し、山口・三田尻女高(現誠英高)へ進学し、1年時に高校3冠を達成した。03年にNECに入団後、ロシアのクラブを含めて6チームでプレー。日本代表として04年アテネ、08年北京両五輪に出場し5位入賞。10年世界選手権では銅メダル獲得に貢献した。187センチ、68キロ。血液型B。