女子個人準決勝で日本のエース森ひかる(20=金沢学院大ク)が56・290点の2位で決勝に進んだ。上位8人(各国・地域最大2人)による12月1日の決勝で日本勢最上位に入れば、東京五輪代表に内定する。

予選、団体と演技を重ね、「慣れてきました」という来夏の本番会場の舞台。「自分の演技を出そう」と跳び始めた10回の跳躍では、縦方向に3回宙返りする大技「トリフィス」を2回決め、演技を終えると両腕を大きく何度も振って喜びを表した。

いつも通りに他の選手の演技を見ないようにトランポリン台に背を向けて集中力を高めた。イヤホンから流れるのはテレビ番組「ヘキサゴン」の楽曲。そして、腰にはお湯入りの袋を当てて暖めた。「今回からです」と順番待ちで冷えないような繊細な、いつも通りではない準備も光った。

決勝では6位で進出した土井畑知里(25=三菱電機)と、1枚の東京行き切符を争う。いつも明るく天真らんまんという言葉がぴったりな20歳は、「最高の演技で五輪の枠を取ってきます!」と声を弾ませた。