5年ぶり6回目出場の藤枝明誠(静岡)が松山工(愛媛)を112-80で退け、1回戦を突破した。開始直後から得点を重ね、100点ゲームの圧勝。25日に行われる東山(京都)との2回戦へ弾みをつけた。

藤枝明誠が、5年ぶりの大舞台で大勝スタートを切った。開始直後に岩下恵達(けいたつ)主将(3年)が、レイアップで先制点。直後にも、スチールから得点を重ねた。「チームを勢いづけたかった」。有言実行の連続得点を皮切りに、チームはエンジン全開。100点ゲームの圧勝で、松山工を蹴散らした。

県大会決勝では菊地広人(3年)が、第4クオーターだけで27得点。最大17点差をひっくり返す大逆転劇を1人で演じた。だが、この日は菊地に続き、岩下と浜本健(3年)も20得点以上を記録。岩下は「菊地の活躍がなければ全国には立てなかったので、決勝の活躍はうれしい。ただ、自分にもプライドがある」。浜本も「菊地にはマークが集中する。今度は『自分が』という思いだった」と胸を張った。ライバルでもあるチームメートの活躍を発奮材料に、全国で輝いた。

2回戦では優勝候補の東山と対戦する。U-16日本代表候補で司令塔の米須玲音(よねす・れおと、2年)が14アシストをマークするなど、相手も好発進。それでも、米須とのマッチアップが予想される浜本は「『全員で守る』ことを徹底すれば勝てる。しっかり準備して力を出し切りたい」と力強かった。勢いに乗って強敵をたたく。【前田和哉】