新型コロナウイルスの影響で学校活動が制限されるなか、高校生が医療従事者への支援に取り組んでいる。昨年の全日本高校選手権(春高バレー)道代表決定戦に出場した旭川龍谷女子バレーボール部は手製のフェースシールド作りに励む。石坂桃花主将(3年)は「トレーニングをしながら、今できることがしたい」。顧問の発案に応じて部員20人が自宅での自主練の合間に製作を続けている。

顔全体を保護するフェースシールドは長期化するコロナ禍で供給が不足。同部は5月から顧問がプラスチック板など必要な材料を購入し、大学などがインターネットで公開する作り方を参考に製作を始めた。渡辺志緒里監督(32)は「少しでも役に立ちたいと主将と話し合った。選手は喜んで作っています」。完成品は30個を超え、すでに旭川市内の歯科医院に2個を提供。28日には同市保健所にも届ける予定だ。

部活動は4月中旬から休止中。2月の北海道高校新人大会で創部初の8強に進むなど実力をつけてきた中で総体が中止となった。渡辺監督は「がんがん泣いていましたけど、(中止決定)当日も(自宅で)トレーニングをやっていました。春高に向けて頑張っていきたい」と前を向く。自分たちにできることを続けながら、全国大会を目指せる日常を待つ。【浅水友輝】