ハピネッツ不動のエースが残留を決断した。

バスケットボールB1の秋田ノーザンハピネッツは19日、中山拓哉(25)と20-21シーズンの選手契約が合意したと発表。

東海大4年時の17年2月に特別指定選手(プロ契約)で入団し、ボール奪取能力を武器にリーグ屈指の名手へと成長した。苦手にする3点シュートの精度も向上し、秋田の攻守に欠かせない存在になった。自由交渉リスト入りで他チームへの移籍可能性もあったが「秋田愛」で5年目のシーズンに挑む。

初のフルシーズンになった17-18のB2、18-19のB1で2年連続スチール王に輝いた。同タイトルは全試合の85%以上出場が最低条件で1試合あたりの平均数を競う。4年目の19-20シーズンは新型コロナウイルスの影響で、41試合終了時点で打ち切り。昨年12月の右手親指骨折による9試合欠場が響き、3年連続スチール王は逃した。タイトルを獲得したのは、同大の1学年先輩で日本代表のベンドラメ礼生(26=SR渋谷)で、41試合に出場し1試合平均1・8。ただし中山は32試合出場で同2・1をマークしたため「幻のスチール王」とも言える。

中山はチームを通じ「来シーズンを迎えるにあたって、自分自身考えることがたくさんありました。考えていくうちに僕の中では日に日に日本一のブースターさんがいるこの秋田でプレーしたいという気持ちが大きくなっていきました」。残留を決意した理由にクレイジーピンクの存在を挙げた。

チャンピオンシップ進出を今度こそつかむ。「秋田を盛り上げるためにも、皆さんと一緒に笑顔になるためにも、僕が今出来ることを一生懸命頑張ります。ブースターの皆さんも秋田ノーザンハピネッツの一員です。20-21シーズンも一緒に戦ってください! 引き続き応援をよろしくお願いします!」と熱いメッセージを送った。