19年ラグビーW杯日本代表として過去最高の8強に貢献したCTB中村亮土(29=サントリー)が27日、プロ転向を公表した。

日本協会公式YouTubeチャンネル内のトーク番組「矢野武のラグビー語ろうぜ!」にゲスト出演。ファンに向けて「はっきり言うと『コーチングをしたくなった』っていうのがありますね」と理由を説明し「やっぱり代表のコーチをやりたいなと思います」と将来の夢を明かした。

鹿児島実高から帝京大に進み、卒業後はサントリーへ社員契約で入社。これまでは酒販店を担当し、ビール、ウイスキー、ワインなどのメニュー変更への対応や、新製品の案内などを行ってきた。昨秋のW杯には数少ない“サラリーマン選手”として出場し、全5試合に先発していた。

プロ転向の要因は、指導者への憧れだった。「僕の経験とか、知識とか、ラグビーの楽しさとかを、伝えられるような人間になりたいし、日本人選手がもっと活躍できるように育てていきたいです」。第2の人生に向けた勉強の時間を確保した上で「一選手としても、もっと向上したい」と力強く言い切った。

新型コロナウイルスの影響で中止となったが、この日は日本代表のウェールズ戦が静岡・エコパスタジアムで予定されていた。W杯以来となる代表戦は幻となったが「残念ですけれど、仕方ないことなので、次を見て」と切り替え、さらなる飛躍を誓った。