日本のエースで、世界35位の錦織圭(30=日清食品)が白星発進だ。昨年8月の全米以来の4大大会出場で、同34位、第32シードのダニエル・エバンス(英国)を1-6、6-1、7-6、1-6、6-4のフルセットで下し、6年連続10回目の初戦突破につなげた。2回戦では同73位のトラバグリア(イタリア)の勝者と対戦する。

D・エバンスとの対戦成績は2勝1敗。相手が、どちらかというと赤土を得意としていない選手だったのも救いだった。パワーで押してくる大きな武器がないだけに、錦織は、得意のラリー戦に持ち込めた。

4大大会で、11年全米以来のノーシードとなった。ただ、ノーシードでは最も世界ランキングが高い選手で、対戦相手の第32シードは、最も低いシードだった。シードを倒すには絶好の舞台が用意されていた。

錦織は、昨年8月の全米を最後に、右肘のけがでツアーを離脱。同年10月には内視鏡手術を国内で受け、そのまま今年の3月まで国内でリハビリとトレーニングを続けた。3月に復帰予定も、新型コロナウイルスの感染拡大で、世界ツアーが中断した。

同ツアーが再開後、全米前哨戦での復帰を予定していたが、8月16日に新型コロナウイルスに感染したことが判明。全米前哨戦の欠場を決めた。同月26日に、3度目の検査で陰性となったが、31日に開幕した全米は、準備不足もあり欠場していた。ツアーには9月7日のジェネラリオープン(オーストリア)で復帰し、続くイタリア国際1回戦で、383日ぶりの勝利を挙げていた。

◆全仏オープンテニスは、9月27日から、WOWOWで連日生中継。また、WOWOWメンバーズオンデマンドでも配信予定。