ノービスB男子は、昨年5位だった森遼人(10=アクアリンクちばSC)が78・35点で念願の頂点に立った。

関東王者として臨み、ややジャンプは乱れたものの2本目で3回転ループに成功。技術点32・69点も、演技構成点46・16点も全体トップで総合力を示し「去年は跳べなかったループが決まって良かった。1位になって、うれしいなとは思ってるんですけど…そんなに満足はないです。今日は、いつもの出来の75%くらいです」と引き締めた。

スケートを始めたのは「5歳ぐらい」。羽生結弦(25=ANA)を見て、氷上を滑りたくなった。「ジャンプが高くてきれい。ジャンプは羽生選手、滑りは(カナダの元世界王者)パトリック・チャン選手を目指したい」と目標を語った。

「座頭市」などを演じたプログラムは「YouTubeで動画を見ていて、和風の曲を聴いていて『この曲、いいな』と思って。そうしたら偶然、お母さんも『いいな』って。それで決めました。『座頭市』は映画も見たし、格好いいなと思っています」と説明した。

昨年の5位から1年。「コロナで練習が全然できてない状態でした。でも、その中でも集中して、ちゃんとできるってことを去年失敗したループを決めたことで証明できたかな」。夢は大きくオリンピック(五輪)で金メダル。「まずは3回転ループをクリーンに決められるようにしたい」と着実に成長していく。【木下淳】