ノービスB男子の準優勝は74・07点の岡崎隼士(倉敷FSC)だった。

冒頭に挑んだ3回転トーループ-2回転トーループの連続ジャンプは、1本目が4分の1回転不足の判定になったが、ダブルアクセル(2回転半)や2回転フリップを決めた。「初めての銀メダルですけど…悔しいです。来年はやってやろう、という気持ちです」と試合を振り返った。

亡き恩師に好成績をささげた。プログラム「長靴をはいた猫」は、今年3月に急逝したクリス・リードさんに振り付けを手掛けてもらったものだ。悲報の2カ月前で「1月16日と21日と22日に振り付けしてもらいました」と日付まではっきり覚えている。

「タンゴとかカルメンみたいに格好いいものを」と自ら「やろうと思いました」と決めた曲。クリスさんからは「『体を大きく使って』と言われて、練習がさらに楽しくなりました」という。その後、突然すぎる残念な知らせが入ったが「ありがとう、という感謝の気持ちでいっぱい。その思い、そのままに滑りました」と好演技を届けた。

教えを胸に、世界最高の選手を追いかける。憧れのスケーターは羽生結弦(25=ANA)だ。「世界最高得点を出した15年のグランプリファイナルが大好き。既にスケートは始めていましたけど、もっとやりたいな、と思いました」。髪形もそっくりで「羽生君を見ていたら、勝手になった」と照れ笑いした。

今後は「3回転サルコーをクリーンに降りること」を目標に「スケーティングを重視して、フライング・キャメル・スピンも練習したい」と次々と前向きな目標を並べた。【木下淳】