来季までの現役引退を表明している日野龍樹(25=中京大)がフリー5位の127・70点の合計199・45点で5位に入った。前日のSPは71・75点の4位だった。

サルコー以外の3回転ジャンプで構成。「細かい動きを丁寧にやる部分を重視した」と確実に滑った。前半のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)-2回転トーループは決め、後半のトリプルアクセル単発は転倒するなど波もあったが、スピンはすべて最高評価のレベル4。課題と収穫の中で「スピード感が失われたかなって気がするんで、バランスを考えて全日本に向かいたいと思います」と感じた思いを口にした。

西日本の目標は表彰台だった。「もちろん3位以内に入りたいという気持ちはありました。みんなの得点を後から聞いたら『頑張れば、なれたんだな』と思ったけど、今日はそういう日じゃなかったのかな。しょうがないです」。淡々と話し、マスクで隠れていない目を細めた。

12月の全日本選手権(長野)は12年連続の出場になる。「シンプルに、また出られてうれしい」と話した上で「10回目、11回目が変な全日本(14位、13位)になっちゃってるんで、リベンジの思いが今年は強いですね」と強調し、目標は「1桁順位」と宣言した。

最近は練習を週4、5日から週6日にしていたという。「それはそれで疲れが出てしまうので、もう少し休みも入れながらの方がいいのかな。バランスが難しいけど、練習し過ぎても難しいことが、この大会で分かったので」。ベテランらしく、自分の体と“語り合い”ながら、慣れ親しんだ全日本へ向かう。