F1トルコGP予選で、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは2位となったものの大きな落胆を見せた。

イスタンブールパーク・サーキットの新舗装にオイルがにじんで非常に滑りやすいコンディションとなっていたところに、土曜日は雨が降って極めてグリップが低く走行が難しい状況となった。

その中でもフェルスタッペンは他車に大きな差をつけてトップタイムを連発し、金曜フリー走行から予選Q2まで全てのセッションでトップに立っていた。しかし雨脚が弱まり各車がウエットタイヤからインターミディエイト(浅溝)タイヤに履き替えたところで競争力を落とし、レーシングポイントのランス・ストロールに0・290秒及ばず予選2位となってしまった。

メルセデスAMG勢が苦戦する中で今シーズン初のポールポジション獲得を確信していただけに、フェルスタッペンの落胆は大きかった。

「こんなに動揺した状態でこのトップ3会見の席に座っているのは今年初めてだよ。ずっとトップできたのに、最後に突然2位に落ちてしまったんだからね。それが全てを物語っていると思う」

インターミディエイトタイヤでは全くグリップが感じられなかったといい、このタイヤをうまく使いこなせなかったことに原因があるとフェルスタッペンは語る。

「ウエットタイヤではずっとトップにいただけに、インターミディエイトタイヤをスイッチオンする方法とか何かで欠けていたものがあったんだと思う。それまでの(ウエットタイヤでの)ラップに比べて全くグリップがなかったんだ。特に路面に水があるようなところではかなり苦しんだ。とにかく今は2位になったことにとても落胆しているよ」

ホンダの田辺豊治テクニカルディレクターも、フェルスタッペンの落胆は理解できるとしながらも、決勝での巻き返しに気持ちを切り替えている。

「昨日からずっとトップタイムを出してきてQ2でも他車に大きな差をつけていましたから、ポールポジションへの期待が高まっていたにもかかわらず、Q3でウエットからインターミディエイトに換えてそれが機能せずに2位ということで、ドライバーとして難しいコンディションでそこまでトップを走っていたのにほんの小さなことで最後の最後にトップに立てなかったのは非常に残念だろうし、マックスの思いにも同感です。でも明日のレースが最終判定が出る場ですから、まだ明日やるべきことはありますし、そんなにガッカリしていても仕方がありませんから、明日のマックスに期待というところですね」

決勝が行われる日曜の天候も不順で雨の可能性もある。ドライコンディションとなっても土曜の雨で路面は再び極めて滑りやすい状態になっていると予想され、波乱に満ちた決勝になる可能性も高い。

(米家峰起通信員)