体調不良で全試合欠場となった昨季から復調を印象づけた三原舞依(21=シスメックス)が、スケート以外の今後の目標として「けん玉検定」受験を掲げた。

総合4位で終えた前日のフリーから一夜明け、エキシビション中には同門の坂本花織(20)とトークを展開する場面があった。締めくくりで「今後の目標」を問われると「けん玉検定を受けてみたいです」とニッコリ。突然、話に登場した「けん玉」だが、時間の関係もあってか、詳しい理由は語られなかった。

元号が「令和」となる直前の19年4月、三原が「けん玉」との関係について語ったことがあった。小学校低学年の頃に地元の児童館でけん玉と出会い、以降はスーツケースの底の辺りに入れて、試合でも持ち歩いているという。その時、三原はこのように明かした。

「私、けん玉で結構、膝の加減とかを調節するんです。一時期、私がけん玉をやっていたら、同じクラブのみんなが青色とか、金色のけん玉を持っていたんですけれど、最近はあんまり聞かないです…」

スケーターの必須アイテムといえる「縄跳び」同様、ウオーミングアップの一環として活用している。

今大会はショートプログラム(SP)、フリーともに演技をまとめ、場内の拍手で涙を流した。この日も「観客の皆さまの大きな拍手が本当に力になって、感謝の気持ちでいっぱいです」と思いを込めた。次の照準は約1カ月後の全日本選手権(長野)。相棒の「けん玉」と共に、さらなる理想を追い求める。【松本航】