ラグビーのニュージーランド代表SHでトップリーグのNTTドコモに新加入するTJ・ペレナラ(28)が20日、大阪市内で入団会見を行った。代表キャップ数69を誇る現役バリバリのスーパースターは「昨年のW杯で日本に来て、日本人の素晴らしさに触れ、日本でプレーしたいと思っていました」と話した。

W杯に同行したグレア夫人(29)も親日家。生後4カ月の長女アマイアちゃんの存在も大きかった。「妻、子どもとより多い時間を過ごしたい。それには日本でプレーするのが理想的と思った」。一方、日本ラグビーにも「世界で1番のスピードで成長している。世界のトップも多いし、日本代表もここ数年のパフォーマンスはすばらしい」と期待する。

プレーヤーとしても、魅力十分だ。184センチ、90キロのサイズはSHでは異例。“日本ラグビー史上最大SH”の可能性もある。「自分ではあまりデカいと思ってないけど、フィジカルの強さを特にディフェンスで発揮したい。アタックは当たり負けしないように」とアピールした。5日に来日、この日、自主隔離から開放され、21日にチーム練習に合流予定。下沖正博GMによると1月16日の開幕戦(対日野)デビューの可能性がある。

オールブラックスと言えば、マオリに端を発した舞踊ハカが有名だ。ペレナラはマオリのコミュニティー出身で16年からハカのリーダー、マオリ語で「カイア」を務める。左腕全体を覆うタトゥーはハカと深く関係があり、21歳で入れた。「家族、先人らへの思いを込めたもの。細かいデザインにも出身地、先人が乗ってきた船などを表す意味が詰まっています」と神妙な顔で説明した。

大声で怒鳴るハカ、強靱(きょうじん)なラガーだが、素顔は“こわもてさ”は全く感じさせない。語り口もソフトで社交的だ。好きな日本食を聞かれると「ニッポンのカレー」と即答。CoCo壱番屋の大ファンで、好みの注文パターンを「3辛、トッピングはソイミート、野菜がいいね」とちゃめっ気たっぷりに明かしていた。