ノルディックスキージャンプのカツゲン杯は7日、札幌・宮の森ジャンプ競技場(ヒルサイズ=HS100メートル)で行われ、ジュニア男子組で坂野旭飛(15=札幌栄南中)が合計258・8点で優勝した。2位と88・1点差で圧勝。「カツゲンだけに勝てて良かった」と大会名に引っかけて喜びを口にした。

2月に予定されていた全国中学が新型コロナウイルスの影響で中止となった。2年連続3位だった3年生の坂野にとって、初制覇の最後のチャンスを失った。その悔しさをぶつけた。「僕が一番だって常に思いながら練習してきた」。中学生が対象の同組で参加者は5人だったが、ただ一人だけ、飛び過ぎの可能性を審判に判断されてスタート位置を下げた。1回目3段、2回目5段下に設定されても90・5メートル、92メートルとK点越えをそろえ、中学生NO1の実力を見せつけた。

父はW杯出場経験を持つ元ジャンパーの幸夫さん(45)。名前に「飛」の文字が入っているのは幸夫さんの思いが込められている。高校はジャンプの名門、下川商に進学を志望しており、「もっと上を目指したいので。寮生活で自立を目標にしている」。将来の目標は「世界に羽ばたけられるような選手になりたい」とさらなる成長を誓っていた。