新潟アルビレックスBBがチームワーストの連敗を8で止めた。広島ドラゴンフライズを83-74で破り、1月3日の京都戦(82-74)以来、41日ぶりの白星を挙げた。SF林翔太郎(25)がキャリアハイの22得点をマーク。指揮を執って5試合目の青木勇人監督代行(47)に“初勝利”をプレゼントする原動力になった。左大腿(だいたい)部負傷で離脱していたPG五十嵐圭(40)も7試合ぶりに復帰。長かったトンネルを抜け、上昇の兆しが見えてきた。

ドライブからリングを攻め、欲しい場面で3点シュート。林が躍動した。攻守の切り替えでは持ち味の走力を生かしコートの往復を繰り返す。「連敗を止められて良かった」。チーム最多22得点。勝利につながるプレーに笑みを浮かべた。

第1Q、0-4から3点シュートを決めてチームを乗せた。それ以上に自分が勢いづいた。第1Qだけで8得点。第2Q終了時で14得点と、この時点で昨年10月滋賀戦での13得点を上回り、今季、そしてプロ3シーズン目での自己最多スコア。前節、昨季まで所属した古巣の川崎戦(10日、74●80)でも8得点はチームの日本人選手最多。上向きだった調子を、勝ちたい試合でキャリアハイにつなげた。

指揮を執って初勝利の青木監督代行は「得点が伸びない時にボールをみんなで守ってリバウンドにつなげてくれた」とチームの結束をたたえた。川崎戦は6点差、7日の宇都宮戦も67-74と強敵に善戦。的を絞った青木采配のもと、敗北にも収穫があった。それがようやく結果につながった。

この日の勝利で今季10勝目。今日14日も勝ち連勝すれば京都戦(1月2、3日)以来になる。アジア杯予選(中止)の日本代表に選出されていたSG西田優大(21=東海大4年)が負傷でこの遠征に帯同していないが、大黒柱の五十嵐が復帰し、チームのムードも上向く。「結果的に22得点だった」と個人成績には控えめな林も「これで満足しないで連勝を狙う」。チーム一丸で臨む白星ゲットに力を込めた。

○…五十嵐が7試合ぶりにコートに戻ってきた。「久しぶりでまだまだ万全ではない」と言うように6得点1アシストと本来の調子にはほど遠いが、約26分間の出場で巧みにゲームメーク。広島のテンポにのまれそうになるとペースを抑えてリズムを整えるなどチームをコントロールした。「少しずつ状況を良くして勝利に貢献したい」。