準決勝で日本タイ記録51秒00を出した川本武史(26=トヨタ自動車)は、51秒25で2位だった。19年世界選手権代表の水沼尚輝(24=新潟医福大職)が51秒03で1位。水沼、川本が五輪代表に内定した。

水沼は「目標は日本記録で優勝だったので、そこは悔しいですが、派遣(=代表内定)が決まって誇らしい気持ちです」と喜んだ。さらに「しっかりとメダルを獲得していきたい」と意気込んだ。

川本は「代表は最低の目標だったので、そこはほっとしています。決勝の舞台で本当に(1位を)狙うとなると、固くなってしまった。そこが五輪での課題と思っています」と話した。

派遣標準記録は51秒70。400メートルメドレーリレーの派遣標準記録は51秒96だった。

川本は、8日の準決勝で、高速水着時代の09年9月に河本耕平が出した51秒00の日本記録に並んだ。2月のジャパン・オープンで5年ぶりの自己ベスト51秒28をマークしてからわずか2カ月。決勝でもタイムの更新が期待されていた。

昨秋には国際競泳リーグ(ISL)に「東京フロッグキングズ」(北島康介GM)の一員として参加。短水路(25メートルプール)の大会で、世界トップと渡り合った。獲得ポイントは大橋悠依と並んで日本人トップをたたき出した。自慢のスピードに持久力を加えて、成長をとげていた。