親子三代で五輪を目指す金戸凜(18=セントラルスポーツ)が、初優勝を飾った。311・70点を出して、東京五輪代表の三上紗也可(20)に競り勝った。祖父母、両親が五輪出場経験がある18歳は「全部に満足はしていないけど、うれしいよりもびっくりしました」と喜んだ。

19年世界選手権で東京五輪切符をかけて出場した得意の高飛び込みで、右肩を負傷。昨年2月に手術を受けて、東京五輪は夢と消えた。同5月にプールに入り始めて、同夏に1メートル板飛び込みをスタートした。手術から1年7カ月をかけて、日本選手権初V。「最初は怖さがあったけど、今は大丈夫なことはわかっている」と話した。

今後は得意の高飛び込みと板飛び込みの両立を目指していく。「(昨年2月に)手術した時に気持ちの整理はつけた。歯を食いしばってやるしかないと。手術で誰よりも早くスタートする、と腹をくくった」。持ち味の美しい入水は国内トップクラス。けがで断たれた五輪への道を再び歩き始めた。