フィギュアスケートの全日本選手権、22年北京五輪につながるブロック大会が24日、開幕し、中部選手権(名古屋市)の男子ショートプログラム(SP)では山本草太(21=中京大)が81・71点で首位発進した。今季初戦。冒頭の4回転サルコーなど全てのジャンプを成功させ「普段の練習が安定していることが試合でも出たのかな」と喜んだ。

言葉通り、今季はグランプリ東海クラブに移籍して練習環境が整った。昨年末の全日本後、半年以上も拠点が決まらず1人で滑る日々だったが、浅田真央さんらを育てた山田満知子、樋口美穂子の両コーチに師事することが決まった。昨季は休学して大阪へ。名古屋に戻して移動の負担も減り「やっと落ち着いた。心技体そろえてくださる環境」と感謝してビートルズの「イエスタデイ」を舞った。

4年前は右足首の度重なる骨折で、平昌五輪どころか、この大会で1回転ジャンプから再出発した。「当時に比べればトップに戻れたことが幸せ」。夢の五輪へ好発進した。【木下淳】