村上茉愛(25=日体ク)が現役引退を表明した。

種目別決勝の床運動で金メダル、平均台で銅メダルを獲得したこの日、閉会式後に会場でマイクを握り、

「みなさん、私は今日で引退します! 最後の最後に金メダルで、感動を少しでも届けられたんじゃないかと思います」と報告した。

 

その後に行われたインタビューでの一問一答は以下

 

-試合を終えて

村上 楽しかったです。みんなに感動を与えられることができたら幸せだな。トータルで試合って楽しいなと思いました。出来だけでいったら、予選よりちょいっと動いたり、細かいミスはあるんですけど、空間がすごく楽しかったり、見ながら手拍子してくれたり、決勝という舞台で演技をまとめることできて、すごく大きな拍手をもらって楽しかったな。

五輪の時もたくさんの方に支えられてもらっていた。何のために世界選手権にでるか、体操を続けるか、考えた時に、無観客が唯一の心残りでした。たくさんの人に見せたいから頑張ろうと思えたきっかけ。モチベーションをいただいたり、みなに頑張ってねと言われることがすごく幸せな2カ月でした。声援なければ続けられなかった。

-体操人生を振り返って

村上 始めた頃はただ好きで、楽しくて、ちょっとずつ成績残して、全国で強くなり、高校生から五輪でたいな、メダル取りたいなと思ってからは、ものすごくつらかった。メダルを目標に掲げるのは簡単かもですが、かなえるのは難しい事だと競技人生の後半で実感しました。それくらいつらいことしないと届かない。五輪のメダルは簡単じゃない。ケガ、たくさんけがをしたな。成績が上いったり下いったり、気持ちが乗ってきたり、下がったり、ぶれたりしたけど、最終的にメダルをとれて、耐え抜いた分、最後の方でものすごく成績を残せた。頑張ったといってもらえた。間違ってなかったなと。それを人の言葉で知ることができて良かった。

もとは大学で五輪だけでてメダル取れたら取って卒業だと思っていた。そこから建て直して、よくここまでやってきた。いまは休みたいかな。

-今後について

村上 まず、五輪でメダルを取ったのは、前回大会(64年大会)と今回の2度しかない。体操女子が世界で成績を残してないのが現実。今回は芦川さんが金メダルを取りましたが、自分も取ってから成績を残せたきっかけになった。日本の女子でも海外で戦えるようになってきたのは、今日の試合で成績で残せた。全員が決勝に進めたのも次へのステップになる。無理だろうとおもわれたところを覆せたと思う。パリ、ロス、選手を作り出す、裏方かもしれないですが、お手伝いできればいいかな。たくさんメダルをとらせたい、決勝に残させたい。いままでは1人でしたが、そこをいつかかなえてほしい。