今春に神戸大国際人間科学部発達コミュニティ学科へ入学した壺井達也(18)が、故障明けながら優勝を飾った。

ショートプログラム(SP)首位で迎えたフリーも1位の145・42点を記録し、合計221・79点。10月の近畿選手権で左肩を脱臼し、現在もテーピングで固定する状況下でトリプルアクセル(3回転半)2本を決めた。3年ぶりの優勝を目指す全日本ジュニア選手権(19~21日、名古屋)進出を決め「3年前に優勝した時の構成がトリプルアクセル2本。そこからの成長を実感できるように、4回転を戻すことを、かなり気合を入れてやりたい」と自らを鼓舞した。

この春に愛知・中京大中京高を卒業。神戸大に合格し、関西で初めての1人暮らしが始まった。指導者も坂本花織、三原舞依を育ててきた中野園子、グレアム充子両コーチに変更した。

「勉強との両立ですが、感覚としては去年が勉強8割、スケート2割。今シーズンは5割、5割ぐらいです。神戸組の練習は曲かけの回数が多い。朝練もフリーを最初から最後まで通します。(周りに)刺激をもらいながらできています」

その姿勢は多くの後輩の目標になる。残り2週間。4回転を取り戻し、日本一を決める舞台に立つ。【松本航】