バスケットボール仙台89ERSの藤田弘輝ヘッドコーチが試合を総括する「Ascend 89ERS」。

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20、21日は、セビオアリーナ仙台で青森ワッツと対戦。77-55、88-53のスコアで、10月の愛媛戦以来の同一カード連勝を収めることができました。

13日の山形戦でここまで12試合出場の沢辺圭太が右膝の靱帯(じんたい)を損傷し戦列を離脱したのに加え、寒竹隼人もコンディション不良。チームは万全には程遠い状況でしたが、第1戦は全体を通してうちらしいゲームができたかなと思いますし、青森さんが、かなりアグレッシブに変則的なことをしてきた中で自分たちのゲームの流れにできたのが良かった。

ベテランの片岡大晴が両軍最多の14得点。選手登録されたばかりの喜久山アレックスも試合終盤に得点してくれて…。でも、このゲームでも田中成也が右足首を痛めるなど、ケガ人が多い状況。なので、彼が15分間出ないと(ゲームを)回せない。今後も彼にはしっかり経験を積んでもらう場面をつくっていきます。

第2戦も9人でよく戦ったなというのが率直な感想です。でも、9人で戦いきれたのも今季最多2083人のブースターの方に“黄援”をいただいたのが大きな要因、選手のモチベーションも高くて最高でした。

中でも、9得点を挙げた神里和や12得点の片岡など外国人選手以外の日本人選手が活躍したのが、いい勝ち方だった。また、ディフェンスも53点と目標失点を下回ったのもグッド。特に第4クオーター(Q)は7失点。しかも、残り7分から試合終了間際までの6分間を0に抑えるなど内容も伴っていました。

でも、満足は全くしていません。これから、27、28日に福島、12月4、5日に熊本と2週連続でヤマ場を迎えますので、引き続きチームが良くなっていけるように頑張っていきたいと思います。

<連勝ハイライト>

◆第1戦 第1Qを21-10の好スタート。高さを生かした内への攻めに加え、片岡が3Pを4本決めるなど効果的に得点を重ねた。また、青森のゴール下での得点をわずか18に抑えこみ、リバウンドも10も多い41と圧倒。今季最少失点の55に抑え、快勝した

◆第2戦 前日に右足首を痛めた田中成也が松葉づえ姿で試合を見つめる中、青森を寄せつけず2連勝。22得点のバーレルを筆頭に、メインセ19、オリバー18、片岡12と2桁得点が4人。失点は今季最少を更新する53点と、実質9人で戦った試合で本領を発揮した。