今季のW杯日本代表入りを果たせなかった山名里奈(22=山梨学院大)が、総合2連覇で意地を見せた。

前日の1500メートルに続き、この日の1000メートルも1位。最終種目の3000メートルを3位でまとめ「勝負どころを逃さなかったのが良かった。格上の相手(W杯代表)に挑戦するつもりでした」と笑顔を見せた。

9月の全日本距離別選手権後に秋のW杯4大会を転戦する代表が発表され、漏れた山名は22年北京五輪代表争いで大きく後退した。五輪代表は3枠で、すでに菊池純礼(富士急)、菊池悠希(ANA)が内定。今大会には代表選考基準の通りに2人が出場しなかったが、残り1枠を目指すW杯代表組に負けじと、確かな地力を示した。

課題は今大会7位に終わった500メートル。26年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪を目指す思いは強い。

「スピード強化を図って、上を目指したい。夏場までは五輪が第一の目標でした。次の4年につなげられるように頑張ってきました。五輪への思いは変わりません」

悔しさと自信を胸に刻み、2021年の戦いを締めくくった。【松本航】