全国高校バスケットボール選手権・ウインター杯(23日開幕=東京体育館ほか)に2年ぶり7度目出場の帝京長岡(新潟)は初優勝を狙う。7月の地元開催でのインターハイは準優勝。高校日本一へ、あと1歩に迫った。県予選で右手首の小菱形骨(しょうりょうけいこつ)骨折したSF島倉欧佑(3年)が手術を経て、復帰。得点源の合流でV取りの態勢は整った。初戦は2回戦(25日)で、八戸学院光星(青森)-白樺学園(北海道)の勝者と対戦する。

頼りになる点取り屋がコートに戻ってきた。骨折したSF島倉の右手首にはボルトが1本埋まっている。県予選決勝リーグの開志国際戦(11月7日)で痛め、11月16日に手術。リハビリを経て、今月8日に医師から復帰OKサインが出た。ボルトで固定された右手首では柔らかいタッチのシュートを打つのは難しくなったが、新感触に慣れるための奮闘を続けている。

準優勝したインターハイでは準決勝の仙台大明成(宮城)戦の23点をトップに5試合平均13・8得点。柴田勲監督(52)は「オフェンスで活躍を期待する選手」と島倉を評すが、故障明けの状況に気遣う。「良かった時の状態を期待するのはかわいそう」と続けた。ところが島倉はウインター杯は攻守で大暴れするつもりだ。「1試合平均で15点以上取りたい」が目標数値。リバウンドとアシストも「5本以上」を目標に挙げる。

帝京長岡の持ち味は粘り強いディフェンス。鳥屋野中時代は苦手にしていたディフェンス力を磨くために島倉は進学先を帝京長岡に決めた。県外高進学も選択肢にあったが、高3時のインターハイは長岡開催と決まっており、地元での全国大会で輝くことを目指してきた。そのインターハイは準Vも不完全燃焼だったという。島倉は「得点はもちろん、ディフェンスもしっかりコミュニケーションを取りながらやりたい」と冬は優勝へ階段を上り詰める覚悟だった。【涌井幹雄】

◆島倉欧佑(しまくら・おうすけ)2003年(平15)6月21日生まれ、佐渡市出身。バスケットボールを本格的に始めたのは真野小5年から真野ブラックサンダーで。鳥屋野中出身。ポジションはSF。181センチ、82キロ。血液型O。